損してる？単身パック2つでお得に引っ越しできるって本当？

「単身パック1つじゃ荷物が入りきらないんだけど、2つ頼むことは可能なの？」

「単身パックを複数頼むのと普通のプランで引越しするのではどっちがお得なんだろう？」

何て疑問はありませんか？

一人暮らしの引っ越しで利用されるプラン「単身パック」。
この単身パック、業者によって様々なタイプがありますが、中には一人暮らしでなくても利用できるプランが存在します。
条件が合えば単身パックを2つ利用して、家族の引っ越しを行うことも可能です。
そんな裏技的な引っ越し方法について解説していきましょう。

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そもそも単身パックとは

基本的な単身パックは、引っ越し業者が用意するカーゴに荷物を載せられるだけ載せて、そのカーゴを集めてトラックの混載便で運送する引っ越し方法です。
引っ越し費用でも大きなウェートを占める運送費用を、複数の引っ越し案件で分けることで、大幅に抑えることができ、結果引っ越し費用も大幅に安くすることができます。

単身パックのメリット

単身パックのメリットはまず何と言っても費用が安いということが挙げられます。
続いて引っ越し前の手間が省けるということが挙げられます。
通常の引っ越しプランを選んだ場合、荷物の量や物件の状況を確認するために訪問見積もりを受けるのが一般的です。
しかし、単身パックの場合、カーゴのサイズが決まっていますので、訪問見積もりナシでも引っ越しができるというメリットもあります。

単身パックのデメリット

もちろん単身パックにはデメリットも存在します。
まずは運べる荷物に限界があるということ。
通常の引っ越しプランでは、荷物の量に合わせてトラックの大きさが決まりますが、単身パックは先に運ぶカーゴのサイズが決まっていて、そこに載せる荷物を調整するという、通常とは逆の流れになります。
また、単身パックのカーゴに載りきらない大型の家具や家電製品に関してはそもそも載せることができないのもデメリットといえます。
続いて引っ越しの日程やかかる時間に関して。
単身パックは基本的に混載便で運びます。
つまり、同じ方角へ単身パックを利用して引っ越しを行う他のお客さんがいないと成り立たないということになります。
ということで、多くの業者の単身パックは日時指定ができない、もしくは細かくはできないというプランになります。
同時に預けた荷物が新居に届くまでの時間もかかるという特徴があります。
これも混載便の影響ですが、複数の引っ越し荷物がトラックに乗っており、それぞれの荷物を降ろしながら進むことになります。
つまり寄り道をしながら進むことになりますので、通常のトラックチャータープランに比べると時間がかかり、チャーターであれば当日中に引っ越しが終わる距離でも、荷物の到着が翌日以降になることも多々あります。
荷物の問題と時間の問題、この2つがデメリットといえるでしょう。

大手引っ越し業者の単身パック

まずは、大手引っ越し業者が扱っている単身パック、またはそれに準じたプランをご紹介しましょう。
それぞれに扱う荷物の量や運送方法、また対応距離などを確認してみましょう。

家族引っ越しに向かない単身パックとは？

多くの単身パックがありますが、中には複数発注するのが難しいプラン、複数発注ができないプラン、そして複数発注する意味があまりないプランがあります。
そんなプランの特徴を捉えておきましょう。

トラックをチャーターするプラン

単身パックとはいえ、中にはトラックをチャーターするプランが存在します。
こういったプランは基本的に単身者向けを想定していますので、用意しているトラックも比較的小さいサイズが多く、家族の引っ越し荷物が載るようなサイズではありません。
そのトラックを2台チャーターしてしまっては、通常のトラック1台チャータープランの方が安くなる可能性も。

そもそも単身者限定のプラン

ここで紹介したプランは、基本的に単身者向けのプランですから、中には単身者しか申し込めないプランがあります。
こういった複数発注ができないプランも家族引っ越し向きとは言えません。

単身パックに載る荷物と載らない荷物

単身パックで家族サイズの引っ越しをするといっても気になるのは荷物の量。
そこであくまでも想定ですが、単身パックのカーゴに載る荷物の量と家族サイズの引っ越しで出る荷物の量を比べてみましょう。

段ボール

比較的平均的な段ボールのサイズといえば120サイズ。
これは三辺の合計が120cmという大きさの段ボールになります。
仮に幅52×奥行32×高さ31cmの段ボールを、ヤマトホームコンビニエンスの「単身引越サービス」のカーゴに積み上げると、30個積み上げることができます。
では、引っ越しで必要となる段ボールの数はどのくらいでしょう？
これも一般論ですが、以下の通りと言われています。

・2人家族…10～20個
・3人家族…20～30個
・4人家族…30～50個

単身パックのカーゴを段ボールで埋めてしまうつもりになれば、カーゴ2台ですべて載せることができるということになります。

冷蔵庫・洗濯機など大物家電製品

家電製品の中でも一人暮らしとファミリーで大きさが変わってくるのがこの2つ。
例えば冷蔵庫。
4人家族の冷蔵庫となると、一般的に400～450L程度になるかと思います。
形としては5ドアのタイプが多く、こういったタイプになると高さは175～180cmのものが多くなります。
このサイズになるとさすがに単身パックのカーゴに載せるのは難しく、仮に載ったとしてもそのカーゴには冷蔵庫以外のものがほぼ載せられないということになりますので、オススメできません。
一方洗濯機ですが、こちらはファミリーサイズの選択容量10kgクラスでも幅70×奥行70×高さ110cm程度。
そう考えると単身パックのカーゴでも十分運べます。
ただし、1台のカーゴの大部分を洗濯機が占めることになりますので、他に大物がなければ載せることができるでしょう。

⇒単身パックの引っ越しで冷蔵庫や洗濯機は運んでもらえるの？

⇒単身パックの引っ越しで家電セットは運んでもらうことはできるの？

ベッド・学習机など大物家具

家電製品同様問題となるのが大物家具です。
ベッドの場合は子供用だろうと、シングルベッドだろうが、長さが170cm以下ということはまずありません。
つまり普通に考えればベッドは単身パックには載せられないということになります。
載せられる可能性があるとすれば分解できるタイプか折り畳みタイプ。
こういったタイプであれば載せることも可能です。
ベッドにまつわるものでいえばマットレスも長さ170cm以下ということはほぼありませんので、これも載せることはできないといえます。
学習机などの家具にかんせいたは、基本的に分解できるものの少ないですから、洋服ダンスや食器棚などの家具類は載せられないと思った方がいいでしょう。

⇒単身パックの引っ越しでベッドを運んでもらえるの？

自転車やピアノなど

自転車はベッド同様で、分解できるタイプや折り畳み式のモデルであればカーゴに載せることが可能です。
また、小さなお子様が載るようなサイズも載せられるでしょう。
ピアノはそもそも単身パックのカーゴに載るサイズでも運送対象外ですので載せることはできません。
別の方法で運ぶように手配しましょう。
他に単身パックでは、仏壇や美術品など特別な梱包が必要となるものも運べませんので覚えておきましょう。

⇒単身パックの引っ越しで自転車は運んでもらえる？料金はいくら？

単身パック2台で家族の引っ越しを行うには？

では、ここで情報をまとめておきましょう。
単身パックを2つ依頼して引っ越しができる荷物の量を想定してみましょう。

・洗濯機1台
・段ボール20個
・布団4組
・テレビ1台
・電子レンジ1台

恐らくこの辺りが単身パック2つで運べる荷物の限界でしょう。
ここまで荷物をスリムアップできれば、単身パックを利用した格安引っ越しが望めます。
では、単身パック2つでどの程度引っ越し費用が安くなるのかを考えてみましょう。

単身パック×2と通常プランの費用相場の差

費用相場を比較するために、まずは最初に紹介した各社の単身パックから、トラックをチャーターするタイプを除きます。
さらに基本的に料金が高い設定となる航空貨物を利用したSGムービングの「単身AIR CARGO」、ハトのマークの引越社の「小鳩スカイパック」も除外しましょう。
そして単身者限定プランの日通「単身パック当日便」、混載便ながら荷物の量によって費用が変わるサカイ引越センターの「ご一緒便コース」、エリア限定の「小口引越便サービス」も除いた、残りのプランを比較対象とします。
残ったプランを利用して、近距離の引っ越し（10km圏内）、長距離の引っ越し（500km）をした場合の費用相場をまとめてみました。

ご覧いただいた通り、長距離引っ越しの方がさらにお得になることが分かります。
しかし、ここで想定した荷物の量では、家族サイズの引っ越しの荷物は運びきれません。
他の荷物がある場合はどんな方法があるでしょうか？

運べない荷物をどうするか？

上で想定した荷物で、生活に足りない物を考えると、洋服ダンス、食器棚、ダイニングテーブル、冷蔵庫などなど。
一つの方法としては、これらの荷物は旧居で処分し、新居で買いなおすという方法が考えられます。
とはいえ500kmの引っ越しでも、引っ越し費用で得できるのは50,000～60,000円。
この差額分ではすべてを買いなおすことはできません。
せめて冷蔵庫だけは運んでおきたいところです。

家財道具は別便で運ぶ

大型の家具や家電製品を運ぶのであれば、家財道具のみを運送してくれるサービスを利用するのがお得。
上の表の単身パックを取り扱っている業者でいうと、ヤマトホームコンビニエンス、SGムービングが代表的です。
どうしても単身パック2つに荷物が載りきらないという場合は、この2つの業者で単身パックを利用し、載りきらない家具家電製品を単品輸送してもらうという方法もオススメです。
家具単品の輸送は、1点1点に費用がかかりますので、単品輸送する家具家電製品の数によって費用は変わります。
仮にヤマトホームコンビニエンスで、400Lサイズ冷蔵庫とダイニングテーブルを東京から大阪まで（約500km）運ぶとすると、冷蔵庫（三辺合計350cm）で19,000円程度、ダイニングテーブル（三辺合計300cm）で12,000円程度の費用がかかります。

段ボールを宅配便でまとめて送る

逆に家電製品は単身パックに載せることできたけど、段ボールが載りきらない場合は、段ボールを他の方法で送るという方法もあります。
例えばゆうパックを利用した場合、東京から大阪まで三辺合計120cmの段ボールを10個送ると、その費用は約16,000円。
家財道具の輸送に比べれば若干安く送ることができます。

単身パックを2個利用した家族引っ越しのまとめ

いろいろなプランやパターンを検証してきましたが、単身パック2つを利用して家族の引っ越しをする方法はあるというのが結論です。
ただし、それにはいろいろな条件があり、特に荷物の量に関しては少々厳しい条件があるということになります。
家具や家電製品がしっかり揃っている4人家族などの場合は、正直現実的ではないといえるので、そういった場合は通常のトラックチャータープランを軸に、お得になるサービスを利用する方法がいいでしょう。
また、こういった家族の引っ越しでも、長距離引っ越しの場合はJR貨物のコンテナ輸送を利用したプランがオススメ。
トラックチャータープランに比べれば時間はかかりますが、費用はかなり抑えられるはずです。
現実的に運べる荷物の量から想定すると、3人家族、新婚カップル、新築物件への引っ越しなどの場合、単身パックを利用した引っ越しに向いているでしょう。

新婚カップル

結婚を機に同居を始める新婚カップルなどの場合は、家具や家電製品は引っ越してからそろえるというケースが多いかと思います。
そういったケースでは、当然単身パックを利用したほうが格安で引っ越しができるはず。
仮に2人がまだ同居しておらず、別々の家から荷物を運び、同じ新居に届ける場合でも、単身パックを2つ依頼して、到着のタイミングを合わせてもらうことも可能。
こういった場合は、同じ業者に一緒に依頼することできっちり調整してもらえます。

⇒引越しの費用の相場。2人暮らしの場合はいくらくらい？

3人家族

夫婦2人に小さなお子さんといったケースであれば、単身パック2つで引っ越しが可能な荷物量に収められるかもしれません。
また、一番いろいろなパターンが想定できるのもこのケース。
まずは段ボールの数を確定させ、段ボール以外の運びたい家財道具の大きさや数を確認しましょう。
家財道具がすべて単身パック2個で運べる量であれば、単身パックで家財道具を運んで、段ボールを宅配便で送るのがベターでしょう。
家財道具がどうしても単身パックのカーゴに収まらないのであれば、家財道具以外をカーゴに積み込み、家財道具を単品輸送してもらう方法がいいでしょう。
段ボール以外の家財道具が1個2個の場合、むしろ単身パックは利用せず、家財道具を単体輸送し、段ボールを宅配便という方法も考えられます。
引っ越し前にじっくり運ぶ荷物の量を確認し、最善の方法を考えましょう。

⇒引越しの費用の相場。3人暮らしの家族だといくらくらい？

4人家族

お子さんが2人以上いるご家庭の場合、正直単身パック2つで引っ越しをするのは荷物の量から考えても難しいかと思います。
こういった家族構成で単身パックを利用できるケースを考えると、例えば新居を建てて新たに生活を始めるケースなど、家具や家電製品を一新する予定のある引っ越しでしょう。
一般的に4人家族になると段ボールの数だけでも、単身パックのカーゴ1つに収めるのは厳しくなります。
相当荷物をスリムアップしない限り単身パックの利用は現実的ではないと考えておきましょう。

⇒引越しの費用の相場。4人暮らしの家族だといくらくらい？

裏技的な引っ越し方法だけに

単身パックを同時に2個依頼するというのは、正直裏技的な方法です。
裏技的な方法だけに、想定できるパターンは無数に存在するといえます。
こういった工夫を凝らした方法で引っ越しを考える場合、大事なことは引っ越し業者とじっくり話し合うこと。
引っ越し業者は引っ越しのプロです。
我々以上に引っ越しの知識は多く、話し合いの中で最善の方法を見つけることができるでしょう。
そのためにも大事なことは、引っ越し業者の選定ということになります。
今回紹介したプランも、あくまでも大手業者のプランだけ。
大手業者に限らず、中小の業者も、多くの引っ越しプランを用意しています。
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関連記事になります。合わせてご覧ください。

⇒引っ越しの単身パックの料金相場など徹底比較。ヤマト、日通などまとめ

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